知り合いからロッドの修理依頼。4ピースロッドのジョイント部のフェルールが本来ある側から抜けて反対側に残り抜けなくなってしまったとというもの
上の写真、わかりにくいけど本来フェルールは上側(4pcの#2)に刺さってるはずだけど接着剤が効いてなくて抜けて反対側(#1)側に残って指で引っ張った位では抜けなくなってる。
ロッドの固着を経験した人ならわかるだろうが、キツく刺さったフェルールは簡単には抜けない。フェルールだけになって握る場所がない状態だとなおさら。
フェルールってパッとみソリッドカーボンに見えるけど、大抵穴を塞いであるだけのカーボンパイプ。ロッドの素材と違ってかなり肉厚だけど。なので、抜くのに手じゃ無理だからってペンチやプライヤー使うと簡単に潰れてしまうので、道具で挟んで引っ張るのがちょっと出来ない。
じゃ、どうするか・・
まず、ピンバイスを使って中心付近に穴を開ける。たいして深く開けなくてもすぐスカッと抜けて中空であることがわかる
これはこの後の作業でネジを刺しやすくする為。
ピンバイスで穴が空いたらタッピングビス(木ネジ)を入れる。
サイズ的にはフェルールの内径ジャスト~ちょい太い位。ねじ込む過程でフェルールがミシミシ言う位がちょうどいい
ネジ選びにもコツがあった、ピッチが細かいいわゆる「木ねじ」ではなくウッドデッキなどに使う「コーススレッド」や「コンクリビス」のようにピッチが粗いやつのほうが良い
刺す長さとしては山が2~3本フェルールの内側で噛めばOK。そんなにグリグリ刺す必要は無い。
ここまでくれば簡単で、ネジの頭をペンチで掴んで引っ張れば大抵の場合簡単に抜ける。
あとは、ネジを抜き取り、本来ある側のロッドの内側に2液エポキシをたっぷり塗って差し込んで乾くの待って終わり。
あ、何処まで差し込むか決めるために、フェルール抜く前に指してみてマジックとかで印をつけておくと良い。抜いたあとそれやると中途半端に抜けなくなるので
あと、接着剤は間違えてもフェルール側に塗らずにロッドの内側に塗ること。フェルール側に塗ると刺す途中に全部溢れてきます(笑)
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